2008.7.14 打者・投手個人成績
Posted by japanstats on 2008 July 14日 Monday
子園の予選が連日各地で行われていて、沖縄では春のセンバツに優勝した沖縄尚学が浦添商に沖縄予選決勝で敗れています。プロ野球は今日が通常通りの移動日なので、打者・投手の個人成績をセイバーメトリクス観点から見てみましょう。OPS やFIP、出塁率の重要さ等については左のリンク先で紹介しています。
2008年7月14日時点、打者個人成績(OPS ):
阪神の40才の鉄人金本が大活躍を続けていてプロ野球OPS トップです。五輪代表候補の一人ではないだけに、8月中阪神が首位キープする為にとても重要な原動力となります。彼は通常.300/.400/.550 (打率/出塁率/長打率、怪我をしてないシーズン)打てる打者なので、別にフロックなシーズンとかいう訳でもないのですが、この年齢で連続イニング出場活躍し続けているのは天晴れです。
東京ヤクルトの青木が怪我から復帰してから勢いよく打ち続け、規定打席にも到達しプロ野球OPS 3位に躍り出ました。最近の活躍もあり、広くなった神宮球場でも長打力を伸ばし続けているところを見ると、青木の星野ジャパンでの先発センターの座は固いでしょう。日本代表にはなくてならない存在だが、五輪中スワローズにとっては痛いですね。
そしてシーズン70試合に出場して、まだプロ野球OPSトップ10にいるところを見ると、横浜の内川の2008年は本物みたいです。でも彼はかなり安定的に.290/.330/.420 (長打率は.363-.515 と振れ幅があるが、打率と出塁率は毎年安定している)を打つ打者なので、今年の覚醒は何かフォームや打席でのアプローチを変更したのか、ただのフロックなのかは、彼のインタビューでも読んでみない限り分かりません。
2008年7月14日時点、投手個人成績(FIP ):
福岡ソフトバンクの杉内が相変わらずプロ野球FIP のトップを走っています。三振÷四球が7点台なのは驚異的です。ホークスじゃなければもっと勝ち星を積み上げられていただろうに。9イニング換算の奪三振率は2005年以前の9強で、四球率を以前より減らしていて成功しています。もし五輪代表に選ばれれば次の3人(岩隈(東北楽天)、ルイス(広島)、ダルビッシュ(北海道日本ハム))ほど勝ち星を残していないが、日本代表にとってとても重要な選手となるでしょう。(いかに勝ち星が単独シーズンの投手の能力を測るバロメータとして役に立たないのか…というのが見えるリストでもある。)
そして楽天の田中マー君も、岩隈には少し劣るが立派にチームに貢献しています。チームが僅差の試合に勝てていない(リードを守れていない?)のですが、岩隈と比べると打線援護等不運な部分もあるのでしょう。FIP トップ5に2人も名を連ねていて、得失点差もリーグ2位の+48 なのに、楽天の成績がパリーグ5位なのは、いささか不可解ですね。
残りのFIP のリーダーからは岩田(阪神)、川上(中日)、成瀬(千葉ロッテ)の3人しか五輪候補に残っていません。別の言い方をすれば、候補に残っていない内海(巨人)、小松(オリックス)、グライシンガー(巨人)、清水(千葉ロッテ)は、主力が抜けてる五輪中のチームを引っ張る形になるでしょう。
野球五輪日本代表2008 « Japan, Hockey, Baseball, etc. said
[…] 今回のチームから欠けている選手の代表としては、打者では金本(阪神)と松中(福岡ソフトバンク)だろう。二人ともOPS は優に.950 を超えていて、今季は好調である。松中に対してはWBC でも影で出塁しまくり活躍した(が、一般的にはこれは評価されない)が、予選で新井が4番一塁の座を確保したので、ポジションが被り指名打者しか行く場が無いから、ダメだったのかな。金本については…連続イニング出場の記録が優先されたのか?と思わせる部分もある。 […]