近年成長目覚しく、先月札幌での世界選手権ディビジョンI B では全勝して(日本戦は延長になるべきでしたが)見事トップディビジョン昇格の切符を勝ち取ったハンガリー代表。ジュニア世代でも着実に力をつけてきていますので、今回の優勝と昇格を運のみでは語れません。
そして代表が帰国した時には、なんと約1000人ものファンに出迎えられたそうです!もし別の年に日本が昇格を果たしていたら、1000人ものファンに空港で出迎えられたでしょうか、残念ながらなんか無さそうな気がします。それだけ今ハンガリーではホッケー人気が上がってきてるという事ですね。この様子はNHL.com でも取り上げられました。
しかし、この記事で私が一番興味を持ったのは、ハンガリーのクラブチームAlba Volan についての差込記事の方でした。このチーム、オーストリアのホッケーリーグEBHL (スロベニアからも2チーム参加)と、国内リーグの両方にチームを出しました。結果は、一軍で挑んだレベルの高いオーストリアリーグでは惨敗、ダントツビリの10位でした(アジアリーグの中国シャークスみたいに)。そして若手主体で戦った国内リーグでは7チーム中6位、しかしオーストリアで戦ってた選手達がプレーオフに戻ってきて、見事にプレーオフを制覇して決勝では隣国ルーマニアのチームを下し優勝!
ここで興味深い事は、ハンガリーホッケーはアジアリーグみたいな形の参戦を2リーグ分で行っているという事。オーストリアリーグに参加している姿は中国シャークスと被りますが、中国との違いはそこで力を付けているという事でしょう、アジアリーグ参戦のお陰で確実に韓国ホッケーは強くなってきてるのに、何故中国には同じ効果が出ないんだろう?そして国内リーグのプレーオフでは決勝でルーマニアのチームとぶつかりました、これは逆にハンガリーが主体なのでアジアリーグでは国内チームの優勝して当然の立場なのです。そして、ハンガリーリーグに参加してる事によって、ルーマニアも力を付けているんでしょうね。
国際リーグに参加して自国代表を強化して、国内リーグを隣国チームを開放して隣国の代表の強化にも繋がっている。正しく国際ホッケーリーグの理想の形ですね。そして日本はというと、アジアリーグで韓国と中国の強化に胸を貸している形になりますが、残念ながら日本のチームが強いリーグに参加して日本代表の強化に繋がるような事は起きていません。
どうしたらこのような状況を打開できるのでしょうか?またアムール(やカザフスタンのチーム)に本気でアジアリーグに参加してもらう、というのも一つの手ですし、もしシベリアリーグが存在していてそこそこのレベルであれば、日本のチームを送り込みたいですね。もしそうでなくとも、ハバロフスクとウラジオストクのチームとは定期戦を組んで欲しい。アジアリーグと日ア連は、あと数歩足りないんですね…(札幌大会の開催側、宣伝等皆無のやる気の無さには失望しましたが)。